1回目講習内容抜粋

講師 興田さん

今回は 第1回の講座 手始めに登山の基礎のビデオを見てもらい、その後質問をうけたいと思う。。
みなさん登山は経験者のようです。メモを取っていただき今回の講座を応用していただければと思います。
 
<DVDの内容>
日本は南北に長い 低い山から3000m級まで高山植物 紅葉 雪景色 春夏秋冬7変化する。
安全に楽しむための どんな装備・知識が必要か初心者への基礎を学ぶ。

1、 服装と装備 加藤智二
 基本は重ね着 気温や変化に対応するためこまめに調整する。4段階に分かれる
  ベースレイヤー 下着 
   天然素材またはポリエステルで吸湿拡散性 速乾 体温を
  ミドルレイヤー 下着の上に着るシャツなど
   ボタンダウンが使いやすい。湿気を放出し、風を防ぐ、山や時期に応じて選ぶ
  アウターレイヤー  外側に着る レインウェア アルパインウェア
   湿度拡散風を防ぐものが良い
  サーマルウェア 防寒着 フリース ダウンジャケットなど
  そのほか  帽子 安全のため 雨・直射日光を避けるなど
        ネックゲーター 首の体温に役立つ
 
 靴 滑りにくい底や不安定なところで足首の捻挫をふせぐ 防水性も考慮する。
  四季や登る山用に応じて種類を選ぶ
  登山靴 靴底は堅く、足首もしっかり固定される。
     長期登山や高地、冬などに。
  トレッキングシューズ 1泊2日程度まで、柔らかいものから硬いものまである。  
  マウンテンブーツ 雪山や高山に ソール先端が溝少なく岩場でもすべりにくくする
  アイゼン 雪山・夏でも雪渓が残る時 使用。軽アイゼンもある。

2、歩き方
  最初は3時間程度 整備された一般的なルートから経験を積んでいく。
  歩き始めはゆっくりと歩くこと(つい早く歩きがち) 筋肉が温まるまで
  じっくりウォーミングアップして 疲れをたまりにくくしケガを防止する。

  靴裏全体で地面に体重をかける(滑るのを防ぐ) 腰をもち上げるような意識で上る。
  段差では 段差を刻んで 踏み場を選ぶ(大きな段差だと疲労するし滑ったら危険) 
  大きな段差では横向きになると足を上げやすくなる
  下りは足でひざで衝撃を吸収しながら降りる。歩幅は小さくし、走らない。
  下りは疲れて 注意力もなくなる、要注意 走ったりするのは大変危険。
  登りの時から下るときを考え 抑え気味にして、一日のペース配分を考える。

  危険な場所では 
  鎖場、 腕に頼らず 両足で体重を支える。足場を安定させ両腕はバランスをとる。
  (腕は疲れる、中途半端に足体重をかけてると滑りやすくなる)
  急な斜面(梯子も)では 前向きではなく後ろ向きで下る。
  前向きに下るとザックが後ろにぶつかって危険。

  靴ひもを緩みにくくするには・・・解けにくいようにつま先から締めていく
  かた結びで2回まわし 蝶結びも2回まわすと ほどけにくくなる

3、装備について
 バックパック
  選び方 用途に応じてサイズを選ぶこと
   5〜6時間の 日帰り 25L〜30L 高尾山六甲山など
   荷物が多い日帰り 40L
   テント泊 長期縦走60L
  荷物詰め方 上に重いものを、行動食など、よくとりだすものも
   取り出しやすい上や場所にも上、
  担ぎ方 
   まず腰のウエストベルトで 腰骨に乗せる
   ショルダーベルト 肩や背中に密着
   ショルダーの上のスタビ 閉めて上部を背中に
   チェストベルトを閉めて体に密着させる
   荷物は上に重いものをいれる(体に近い方に)
   
 ヘッドランプ
  夜間だけじゃなく 日帰りでも必ず必要 日没になったり、緊急時に必須
  LEDは明るく電池も長持ちで良い。

 水筒 金属 強化プラスティックなどある 
  ハイドレーションシステム(吸い口がバッグからでている)も歩きながらすぐ飲めてよい
  バッグに H2Oマーク・・ハイドレーション対応のバック
   ウォーターバッグを入れバッグからノズルを出し飲み口を口元にもってくる
  冬場 サーモボトルは 体を温められるので良い。

 行動食
  登山中にすぐに食べられること 小分けしてザックの蓋・ポケットなどすぐ食べられる場所に入れる
  おなかがすいた時はすでにハンガーノックになる寸前
  そうなる前に こまめにおやつと水分など補給する。
  カロリー高く吸収のよいもの 甘いもの チョコバー、洋かん アーモンドなど
  塩分 ミネラルの補給も忘れずに。(梅干も有効)

 地図、GPS コンパス(方位磁石)
  日ごろから積極的に地形図を楽しむ習慣をつけよう
  出版社発行のルートやガイド記入したものや  国土地理院2.5万分の一地図
  方位磁石(コンパス)の指す磁北と真北には 差がある 5度から10度西にずれる
   例 西偏7度 地図の南北20cmあたり2.57cm西にずれる
  地図に磁北線を引いておくとよい3cmから5cm間隔で引く
  GPS 現在地がすぐわかる。あらかじめルートを入れておけばルートから外れてないかわかり便利
  また歩いた記録も残るのでおすすめ。


  地図の使い方 方位磁石(コンパス)を置き 地図の磁北線を一致させる、自分の前に置く
   地形図の川、鉄道 山 など実際の目標物と一致させる、地図の地形 鉄塔橋 目立つ周辺物も確認する、

 トレッキングポール
  男性・女性用・いろいろなタイプがある、平坦ではストラップを通す
  片側が山など 左右もつ位置を変える
  登り ゆるいところ 足の少し後ろについて推進力の補助とできる
  下り 前方についてバランスをとるポールに体重をかけすぎないバランスをとる
    体重をかけすぎると折れたり転倒する

  岩や鎖場 谷側の片手で束ねるなど 山側の手はあけること
  両手を使う必要がある場合 ザックのポケットにいれたりベルトで固定する

実際の登山 簡単・低い山から経験を積んでいくこと。
 ステップ1
  初心者はコースタイム3時間程度から 慣れてくると6時間くらい
  高い山、長い距離は力を身につけて徐々に挑戦していく。

 ステップ2 1000m級
  整備されてる山 丹沢・ 鶴見山、久住山など

 ステップ3 安全度の高い2000m級
  整備されてるが高く長くなる 奥秩父谷川 氷ノ山 

ステップ4 2200m超え
  北アルプス燕岳 鳳凰3山など

登山計画
 安全な登山するために必要  下山できなかった場合の手がかりになる。
 計画を作ることでいろんなことを事前に調べたり想定できる
 参加者 体力、経験を考えるて立案する 
 登山道、天候 山小屋の営業、帰りの公共交通機関の時刻。
 事前にいろんなことを確認して準備想定する。
 ・・遅れた場合、短縮ルートなど

 計画書の用紙は警察がひな形を公開してる
 提出先 警察か警察本部  登山道の登り口にポスト。
     登山届専門サイト コンパス http://www.mt-compass.com/
 事前に家族や友人につたえることも大事。

山道でのマナー
 細い道 立ち止って止まる 山側で待つ。登り優先だがあまりこだわらずに譲りあいで、

山の天気の予測 安全の基本的な大事なこと
 日ごろから気象をみるのがよい
 天気図の 等圧線 
 高気圧 周囲の気圧が高いところをかこんだところ
 冷たく重い空気が降りてくる下降気流 雲が発生しにくい

 気圧が低いところ
 気温が高い空気が中心から上昇 膨張し冷やされる 水滴となり雲を発生させる
 上昇気流激しい 積乱雲

温暖前線
 県うん 喧騒 乱層雲

寒冷前線 低気圧の西 北からの冷たい風
 積乱雲 突風、気象遭難のきっかけ
 

遭難の事例 天候の変化に対応で防止
 低気圧通過 天候が悪化し遭難した例 夏山での天候急変、(天気予報にもあった)
 出発時は晴天だが 途中から急速に崩れた。雨に強い風で一気に体温が奪われ低体温症に。
 低い山でも急に天候が変われば 雨と風で一気に危険な状態に陥る
 天候を予測し、ムリはしないこと、雨・防寒装備をしっかり持つこと。

 観天望気 空・雲の様子で天気を予想する。特徴的な雲を覚えておくとよい。
  例 富士山に傘がかかれば 雨

  巻雲 筋雲 温暖前線の前 前線の近づき
  巻層雲 うろこ雲  次第に雲が厚くなり悪化する

  積層雲 乱層雲 灰色
  前線が近づいている 急に天候が悪化する

 ブロッケン現象 太陽を背に雲に影ができる 朝だと天候が悪化も 

危険な箇所の通過 自分を守るには その場その場で自分で判断するのが重要。
  危険場所をなるべく静かに早く通過する。(ドタドタはさらに危険を誘発する)
 岩場ガレ 落石の道にとどまらない 真新しい落石に注意
   落ちてくる場合、落石の方向見極めて避ける

 苔 どれくらい滑るか予測してすべらないように、
 雪渓 転倒、滑落、音もなく滑り落ちる石 崩落 踏みぬきに注意 アイゼンは必要
 春 ゴールデンウィーク 急に冬の天候になる 風雨雪 低体温症に注意
 登山道 劣化することもある 用心深く足で登り両手で補助 人工物に頼りすぎない
 体力に見合わないコースは血圧が上がり内臓疾患につながる 無理は厳禁
 危険な動物 スズメバチ 危険 遭遇 そっと背を低くして離れる
       ポイズンリムーバーも有効 
 クマのテリトリー に注意して音を立てて近寄らせない。
 植物毒 フクジュソウトリカブトに注意

緊急時のビバーク
 ツェルト 風除け雨除け有効に 骨組みがない
 狭い場所 そのままかぶる 底は割れている(靴はいたままかぶれる)
 広い場所 テントのようにする トレッキングポールを支柱にできる

小さなことでも自分で判断 失敗しても次につなげるのが大切
日常とは違うことにいく 知識と経験で


<装備を実物で説明>
ガイドの服装・装備で質の高さを見られる。ちゃんとした装備が長持ちして良い。
 天気がよくても 絶対雨具、防寒具 キャップランプ、非常食は必ず携帯する。

ズボン 伸び縮みするものがよい Gパンはアウト

上着 ボタンダウンのまえが開くもの体温調節しやすい 上はネックゲーターなどで
   汗かいた時すぐとれるのでよい
   長袖で 紫外線やケガ、虫を防ぐ

 ・防風着 ゴアテックス 汗が蒸れない いろいろな透湿防水素材がある
 ・雨具 ゴアテックス 蒸れない

靴 
 ハード 底が曲がりにくい・・高い山 
 トレッキングシューズ 軽くて履きやすいハイカットなもの
 靴下 厚いもの化学繊維のもの(蒸れにくい)

キャップランプ
 手袋してスイッチ操作やりやすいもの
 予備の電池、電池切れがないように注意
 LEDタイプが電池の寿命が長く 便利。
ザック
 30L 日帰りでちょうどよい 腰で支え、ストラップなどで体に密着させる。
  女性用などサイズもあり  腰で持つものため肩に負担がかからず、
  背中もフレームで通気性もあり お店で相談してみてください。
  ガイド用の装備があるなら もう少々大きくてもよい 40L?

トレッキングポール
  伸び縮み、場所により長さを調整する コンパクトになる
  立って肘が90度 、下りは長めにする
  

着衣 やりやすい方法がよい
 下着は重要、汗が残りにくい、濡れても寒くなりにくい化繊がおすすめ
 靴下 5本指 丸いものどちらが・・好みで選んでください。
 手袋の例 2つ指 つかみにくいが 凍傷予防に有効
  どちらもメリットがある、それぞれに合わせて

 はちに刺された時 ポイズンリムバー 登山用具店か薬局?
  今年は天気がよかったのでハチが多い。 命なくした方もあり 耐性に注意
 
 マムシも注意 紅葉の時期11月までは注意。厚めの服などで対応 
  むやみにヤブにはいらない。杖などで先にたたくとか。


次回 簡易ハーネス 安全環付のカラビナを紹介 中山仙境などよいところだが
道は険しい、応できるロープワークが必要。保険もガイドの質をみて支払が決まることもある
ガイドとしてのスキル・心構えを身に着けることが大事
3回目はロープワークの実践を行う。必要な個人装備を用意して参加してください
2回目で指定する(スリング、カラビナなど)